Chemchem ya Amani TANZANIA

 

タンザニア大統領選への抗議デモと通信規制

タンザニアでは10月29日(水)に大統領選挙が行われました。
しかし今回の選挙では主要野党のCHADEMA(民主開発党)では主要人物が選挙前に投獄されたり、別の野党(ACT)も立候補を禁じられたりと、現職大統領が主要な対立候補がいない、公平性を疑われても仕方のない状況で行われました。
それによりタンザニアでは各地で抗議デモが起こり、10人から700人と報告の数に大きな差があるものの、死者が出ていることが事実として報告されています。
インターネットは遮断され、ちょうど学費のことで相談中だった村の先生とも連絡が取れなくなりました。
インターネットから流れてくる記事や映像はどれも私の知るAmani(平和)とUpendo(愛)の国タンザニアとは思えない程のひどい状況で、胸が詰まる思いで見ていました。内戦経験もなく、女性が一人で旅行をしても比較的安全な国と言えた本当に平和で温かい国でしたので、今回の状況は本当にショックでした。過去に何度か選挙を見てきました。滞在中に選挙があったこともありました。ですがこのような混乱は一度もなかったので、本当に今回の選挙は問題があったのではないかと思ってしまいます。
このような状況がどのくらい落ち着いたのかは分かりませんが、11月1日に現職のサミア・ハッサン大統領が98%の得票率での勝利宣言を行いました。死者が多数出ていることから、欧州議会からも信頼できる調査が実施されるまで選挙結果の発表を中止するよう要請されている中でのことでした。強引とも思えるこの結果で、タンザニアにまた平和は戻るのでしょうか。
アメリカなどでもタンザニアへの渡航を控えるよう促し、昨日、外務省からもこれまで危険とされていなかった地域を含むタンザニア全土に危険レベル1が発出されてしまいました。もちろんムビンガも黄色に染められていました。あんなに穏やかな田舎町なのに、本当にショックです。
幸い数時間前に一部のネット回線が回復したようで、ムビンガの村の先生と連絡を取ることができ、ムビンガは平穏だということが分かり一安心することが出来ました。ムビンガは現職大統領の与党CCMが有力な地域だからかもしれません。
私がタンザニアを大好きになるきっかけとなった北部の村は、主要与党のCHADEMAが有力な地域でしたので、みんなが安全なのか心配です。こちらはまだ連絡がつかない状況です。
年末年始にかけて、タンザニアでは新年度に進級・進学する時期なので、チェムチェムとしても学費や学用品を届けるために連絡を密に取る時期となります。一日も早く日常が戻り、スムーズに連絡を取って、子供たちが安心してまた学校に通えるよう支援が出来たらと思います。
日本で暮らしているとなかなか伝わってこないタンザニアの状況ではありますが、少しでも興味・関心を持ち、タンザニアに目を向けてくださる方が増えれば、少なからず影響はあると思います。
タンザニアが独裁国家とならないよう、また安心して旅行を進められる大好きな国に戻るよう、心から祈るばかりです。

  • posted by naomaru さん
  • 2025-11-4 8:50
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